自分のやり方は間違っていない。結局、上司が好きか嫌いか、上司がいいと判断するようなやり方にあわせて自分の仕事をしなければならないんです!
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そんな主張をしてきた後輩社員がいました。
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上司だけが、彼のやり方がおかしいといっているわけではありませんでした。僕もおかしいと思っていましたし、僕ら社員だけでなく、パートの主婦の方もおかしいと思っていました。
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それでも自分は悪くないと主張する彼。
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問題はどこにあるのでしょう?
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正しいとか間違っていると判断をする。
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判断をするためには必ず判断基準が必要です。では、その判断基準とは何か?
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泥棒の判断基準からすると、お金を盗むことは正しいことである。
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法律という判断基準からすると、お金を盗むことは犯罪である。
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というように、ある事象を捉えたときに、正しい正しくないということは、ケースバイケースになってしまうのです。判断基準によって、正しくもなり正しくなくなったりもするのです。
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会社という組織で働く場合、何を判断基準にして正しい、間違っているを決めるのか?
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それは、他でもない、経営理念です。迷ったときは経営理念に立ち返る。タダそれだけです。上司の好き嫌いなど関係ない。上司が経営理念に沿って判断していないなら当然のように間違っていると主張してよいのです。
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なぜなら、僕らは経営理念を達成するために集まった社員だからです。経営理念という前提の上に組織が組まれているわけです。その経営理念に従えないのであれば、その会社にいてはならりません。
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そこを彼はわかっていませんでした。彼の今までの成功体験から、こういうしゃべり方、こういう環境づくり、こういう関係作りのやり方が正しいと判断してしまっています。
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自分都合な判断基準だったわけです。その判断基準でやりたければその判断基準をもつ会社で働けばいいわけです。
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最終的にみんなが満足するようになれば、方法はどうであったって構わない。
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それが彼の主張でした。でも、そうではありません。方法は、経営理念に沿って正しいか?ということが大切です。
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私達の会社はご予約のお客様は2時間とさせていただいておりますが、普通に来てくださったお客様に2時間制を引きません。ご予約のお客様でも、その後の席に余裕があれば喜んで使っていただきます。それが私達のやり方です。
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しかし、週末全てのお客様に2時間制をやったほうが、短期的には売れます。席効率がよくなるから当たり前です。だから、あるチェーンでは2時間制を引いています。それが、その会社の理念に沿った行動なのでそれは正しい。
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しかし、うちの会社はそれをやらないという考え方だから、2時間制は正しくない。
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全ての判断基準は会社の理念です。迷ったら理念に戻りなさい。それでもなお、自分が正しいと考えてしまうなら、その時は会社を離れる時であり、自分と同じ思いを持った仲間を探して、その場で仕事をするべきです。
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無理にこの環境にいる理由はないですね。