では、師匠から「技術」を学ぶとき、何が大切か。
師匠からは、「個別の技術」だけでなく、「全体バランス」を学べ。
『成長し続けるための77の言葉』 より
以前、マネジャーに昇進したとき、部下から
「私もあなたのように仕事がしたい」
と言われ、どんな本を読んでいるのか?とか、
どうやって勉強しているのか?と言った質問を受けました。
部下にはもしかすると、私がスマートに仕事をしているように
見えたのかもしれません。
その部分を学ぼうと考えたのでしょう。
私のやり方から学びたいと思ってくれたその姿勢は
とてもありがたいですが、表面的に見える結果の部分の裏も
あるのだということも理解してもらいたいと思いました。
新入社員の頃は死に物狂いで、寝食忘れて仕事をしましたし、
休みも返上し、睡眠時間も月末月初はほぼ無いような中で走り抜けました。
私は中途入社だったので、他の社員より明らかに遅れていたので、
追いつく方法は、それしか無かったのです。
そういった極限状態で働いた中で掴んできたものが
少なからずあると思っています。
何年かの経験を積んで勘所をつかみ、仕事の仕方が身についてきましたが、
それまでは、当たって砕けて這いつくばって立ち上がってというような
働き方だったと思います。
私ですらそうなのだから、師と仰ぐ方々にはもっと壮絶な壁を乗り越えてきた
経験があると思います。
そういう背景があるのだということ見つめねばならないと思っています。
個別な技術は、必ずそれだけで身についたものではなく、
全人格的なもののある一面である事を心得る必要があると思いました。