先週今週と年に一度の実力テストがあり、 三教室で試験監督を行ないました。 試験監督をしながら、10年前や自分のこども時代を 思い出しました。 どの教室も、45分のテストを20分そこそこで終えてしまって、 テストの裏に絵を書き始めたり、本を読んでいたいと言い出したりして じっとしていられなくなりました。 よくよくテストを見ると、空欄が目立ちます。 記号問題ですら、空欄を埋めていません。 空欄がまだあるじゃない。ちゃんと問題文を読んで考えてごらん。 時間いっぱいまでは見直しをしてなさい。 と、言うと、 「だってどうせ分からないもん」 と言って、テストに向かおうとしません。 3教室ともそのようなこども達がいました。 分からなくても諦めないで時間いっぱいまで何とかしようとか、 間違えたら悔しいとか、どうもそのような気持ちが薄いようです。 10年前、自分がアルバイトで塾講師をしていた時もそうだったろうか。 自分がこれくらいの歳の時、こうだったろうか。と考え込んでしました。 その事をベテランの先生に相談しました。 その先生によれば、10年前もそのような生徒はいたとのことです。 そして、ここ数年たしかにその傾向は強くなっている印象だそうです。 間違えるのは格好悪いと思って、だったら空欄にしようと思ったり、 算数のテストでは、途中計算をわざわざ消して、答えだけ書いて提出したり、 そのような生徒たちを前によく「消しゴムを使ってはいけない」と言い聞かせていたそうです。 少なくとも自分は、空欄など残さず、間違えても埋めましたし、 時間いっぱいは何度も何度も見直しをしていました。 小学生のこども達に、あきらめないとかくやしいとか、 そういった事を教えるにはどうしたらいいのだろうか。 今の最大の関心事です。 採点をすると、基本的な問題はよく出来ています。 すこし、難度が上がると出来ていないのですが、 なぜ、この基本問題ができるのに、その知識を使って 応用問題に挑戦できないのだろうと採点しながら不思議に思ってしまいました。 あきらめない力とは、自らの力で考え抜く力であり、 社会に出たら、何が正解か分からない問題に対して、 自分から答えを見出していくようになるので、 こどものうちからそのような力をつけさせてあげたいと思いました。 若い頃の苦労は買ってでもせよ。 失敗から学び、自らその失敗を乗り越えられるような そのような経験を積ませてあげたい。教科の学習よりよっぽど大事だ。 塾の先生がこんな事言ってはいけないかもしれませんが、 そのような危機感を持ちました。 コトのデザインから、経験のデザインへ 教育の現場を変えていかねば!