日々是成長

~Now And Here~

いつだって、ミスをするのは人間です。~2001年宇宙の旅~

2001年宇宙の旅 [DVD]/キア・デュリア,ゲイリー・ロックウッド,ウィリアム・シルヴェスター ¥1,500 Amazon.co.jp 今年2作目は『2001年宇宙の旅』です。 この作品は1968年に公開された作品なのですね。 この時代に描いた2001年はこのようなものだったのかと 感心しました。ただ、実際の2001年はもっと進んでいるようにも思えます。 この作品は、音楽がふんだんに使われていて、ボーッと見ていると そのメッセージ性に全く気づかずに終わってしまうものだと思いました。 モノリスという黒い磁場を持つ柱が、人類の夜明けの場面と2001年の 木星探査の場面とで物語のキーとなって出てきます。 最初に観たときは、そのメッセージ性に全く気づかず、 なんだったのだろうか?と思ったのですが、 様々な解釈を調べながら再度見ると、なるほどと思えることがありました。 解釈は様々あるので、その解釈について語ることはしませんでしたが、 ふと、心に残った言葉は、 HALという人工頭脳が乗組員二人に言った言葉です。 HALとHALと全く同じ作りのコンピュータが違った計算結果を出しました。 船長がなぜ同じコンピュータなのに、違う答えを出すのか?とHALに問います。 するとHALが、 「答えは明確です。 いつだって、ミスをするのは人間です。」 と言うのです。 この「ミス」という言葉が、私には、「罪」という言葉に聞こえてなりませんでした。 HALはコンピュータで完全無欠。すると「神」を想像させる気もしました。 人類の夜明けの時に、類人猿がモノリスに触れることで、知恵を付けます。 動物の骨を「武器」として、別集団の猿をその骨で殴打して殺すシーンがあります。 知恵をつけたことで、人類最初の罪を犯した。 そして、その類人猿が、その骨を天高く投げ上げるのです。 すると、その骨の形にそっくりな宇宙船の場面に切り替わります。 骨という武器が、宇宙船へと文明の発達象徴させるものを感じました。 そして、HALがミスをするのは人間だと告げる。 何か深いメッセージ性を感じますね。