「バカになるって、やってみればわかると思うけど、そんなに簡単なことではないんだよ。だけどさ、死ぬくらいなら、その前に一回はバカになってみたらいい。同じ事を考えた先輩として、ひとつだけわかったことがある。 ひとつのものに狂えば、いつか必ず答えにめぐり合うことができるんだよ、とな。」 りんごの無農薬栽培など不可能だというのが農家の中での常識。現代の品種改良されていったりんごたちは、農薬を使うことを前提に作られているので、農薬の無い栽培などありえないのだという。 しかし、この著書の主人公木村秋則さんは、そんな常識もろともせず、狂ったように、無農薬栽培のりんご作りに明け暮れた。 そして、現実にした。 ひとつのものに狂う事によって、その世界だけではない人生において大切なものをつかむ。 絞って、注力し、そして波及する。 ひとつの事に打ち込むと突き抜けて反転する。 そのことを教えてくれる本です。