- 人材空洞化を超える
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現在読みすすめています。
日経ビジネスの人材に関する記事の特集を集めた本です。人材の仕事をしているだけに関心があります。
第四章の「憂鬱なオフィス」というところを読んでいて、世の中の会社はこんなに情報管理に関してがちがちになっているのか!!!と衝撃を受けました。
あるソフトウエアの会社では、持ち物検査が空港さながらに行われています。
それは情報漏えい防止のためだそうです。
ある会社では、Eメールを取引先に送るのにも承認が必要だったり、FAXは二人一組で取ったりしているようです。
管理することは大切なことですが、管理することは手段であるはずなのに、目的化になってしまっています。
コンプライアンス、内部統制、ここ最近騒がれていますが、何のためにこれらの事は行うのだろう?ということから考えないとこういうルールでがちがちになった会社になってしまうのだと思います。
当然経営のスピードも落ちるでしょう。
性善説からものを見た経営というのができないものかなと考えてしまいました。
確かに、人の価値観の多様化というものはあるかもしれないですが、そうはいっても会社は同じ目的を持った人間の集まりのはずで、その目的から照らして、これは正しい、これは間違っているという価値観を作っていけば、ルールなんていらないはずなんでしょうけど、そうもうまくいかないのかなと思ってしまいます。
もし自分が経営者だとしたら、性善説から物事を作り上げたいなと思いました。
事業目的から考えて、絶対に犯してはいけないという問題に対してのみリスクヘッジするという形で他に関しては仕事をするそれぞれの倫理観に任せたいなと思います。
稚拙な例ですが、店長をやっていて一番困るのは、無断欠勤です。
無断欠勤されてしまい、その後も連絡がつかないというのが一番困ります。
無断欠勤されると当然シフトに穴が開き、サービスレベルの低下を招きます。最悪はクレームを呼びます。当然です、呼んでもこない、料理が遅いということが従業員の欠勤によって起こってしまうからです。
だからこそ、そこに対しては罰があります。解雇扱いになるわけです。ということは、その従業員は履歴書にその事実を書かねばならなくなる。そうやって、無断欠勤を防ぐ罰があります。
お店には守らねばならないことは他にもあります。
でも、それらに対していちいち管理するルールを作って縛ったら、本当に働きづらいお店になります。
前提はルールを作ることではなく、店長のメンバーに対する倫理教育だと思います。
それができないから、ルールで縛るというのであれば僕はそんな会社つぶします。それか、自分が見切れる範囲でしか事業を展開しません。
ルールとか規則というのは、それがないと破ってしまう人に合わせて作られるものです。法律で殺人は罪とされていますが、普段私たちはその法律を意識して生活することはありません。
それは、人は殺してはいけないという倫理観があるからです。
ルールなど気にしない組織でありたいですし、ルールがあったとしてもそれは、お客様や取引業者様にとって重要な問題においてのみ作り、倫理観のある集団で仕事をしていきたいなぁと思いました。