彼、象著をつくる、必ず盛るに土器をもってせず、まさに玉杯を作らん。
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玉杯象著ならば、必ず黎藿(れいかく)を羹にし、短褐(たんかつ)を衣て、茆茨(ぼうし)の下に舎(やど)らざらん。
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すなわち、錦衣九重、高台広室、これに称(かな)ってもって求めれば、天下も足らざらん。
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【意味】
象牙の箸を作ったら、きっと土器では飽き足らず、宝玉の杯をつくるだろう
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象牙の箸、玉の杯という事になれば、野草の吸い物、粗毛の着物、茅葺の家といった暮らしに満足しなくなる。
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錦の衣装を重ね、豪華な宮殿を立て、これにふさわしい物を次々求めていけば、ついには、天下の富をすべて手中にしても、尚不足を言うようになるだろう。
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人の欲には天井がない。求めれば求めるほど、さらに上を求めたくなる。
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求めれば求めるほど、今のこの状態はこれでいいのか?と疑問に思う。
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そのために、今の現状としっかり向き合えなくなるという事があるのではないだろうか。
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内定が出た。
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もっと違う会社が自分にあっているかもしれないと思ってしまう。内定を保留にして就職活動を続けようとする。
続ける事は良い事だが、自分が回れる会社にも限界がある。
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その中から自分の行く一社を選ばなければならない。
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欲を出せば、おそらく、世の中の全ての会社から内定をもらってそこから選ぼうとしない限り本当の満足行く就職活動はできない。
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一つ一つの会社と向き合う事。
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多対一と見て内定を比較の中から選ぶのではなく、
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一対一として向き合う。
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どこかで決断をしなければならない。
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「もっともっと」という欲から離れ、偶然出会い、今惹かれているその一社をとことん好きになる。
そこで、とことん頑張る覚悟をする。
仮に自分の選択を失敗したっていくらでも取り返せる。就職活動はゴールではなく単なる通過点なのだからね。