法律家の世界には、「経営判断の法理」という言葉がある。
司法は企業の経営判断が正しいかどうかについては原則介入しないという意味である。
裁判官の判断と経営判断の違い。
裁判官の判断は、静止的なもの。
確定した過去の事実などを前提とする。
経営者の判断は、動態的なもの。
将来の事態を予測して計画を立てるが絶えず修正をしていく。
動きのある経営判断を、動かない事実だけを基に判断するのは適切ではない。
なるほど、しかし経営判断においても静止的な思考に陥ってしまう事はある。
過去の成功事例、カリスマ経営者への依存。
そういった過去の事を踏襲し、新しい発想を生み出せないようではならない。
常に、先例を覆す。
この気概が次世代を作る者にとって大切な事なのだろう。