今年読んだ本の中で一番興奮した本かもしれないです^^;
この本では、東洋最高の兵書『孫子』と西洋最高の兵書クラウゼヴィッツの『戦争論』を対比させながら、戦略について考える本です。
実は、僕の大学の卒業論文が、孫子の兵法とクラウゼヴィッツの戦争論の対比を行い、GEのウェルチェの戦略について考えるという論文でした^^;
なので、おうやられた!!!と思って、ついつい買ってしまった本なのですが、さすが守屋さん。僕なんかとは比較にならないくらいの奥の深い洞察がされています。
今日は、これを一気に読み進めているところなのですが、とても勉強になります。今年ナンバーワンかもしれない^^;
世の中の、企業の競争は、「相互作用」が生まれます。
値下げすれば、より値を下げようとする。
新しい技術がでれば、模倣品が生まれる。 ライバルが手を打てば、必ず対抗策を打って行く。という事が生まれてきます。
この相互作用が生まれる前提は、「論理的」「合理的」「定量的」という事だそうです。逆に、相手の出方が分からない時には、手が打てない。 これらの言葉を一言で表すならば、「デジタル」です。
つまり、論理的、合理的、定量的であるならば、全く同じに再現する事ができます。
ここで、孫子の兵法を学んだ二人が、全く同じ戦況で戦った場合、勝負の行方はどうなるか?
つまり、デジタルの世界の極限での勝ち負けはどのようにつくのか?
これ以降は、アナログの世界の戦いになる。「感性」や「直感」の世界になる。
将棋の世界もそうだと言う。まずは、「定石」という世界で、論理的に、デジタルな戦いが展開される。終盤になってくると、デジタルの世界では、もう図れない世界に突入する。
すると、そこからは、この方法が好きとか、嫌いとか、美しいとか美しくないとか、あっているとかあっていないの世界になるという。
まさに、「匠」だね。
孫子は、兵法の中で、
勝つべからざるは己に在るも、勝つべきは敵にあり
という。
つまり、不敗の態勢を作れるかどうかは自軍の態勢いかんによるが、勝機を見出せるかどうかは敵の態勢いかんにかかっている。
クラウゼヴィッツは、天才の定義を、「平常心を保てる者」「より判断の間違いが少ない者」と言う。
デジタルの世界で、極限状態になると、わずかな判断ミスが命取りとなる。判断を間違えないようにする、どんな時も平常心を保てるというのは、簡単に真似のできるものではなく、経験則であったり、それこそ直感や感性を磨くという部分に関わるのだろうと思う。
なるほど~
なるほど~
世の中の本質がすごく見えた気がします。
読書していてしびれた。
ロバートキヨサキと同じくらいしびれた^^)