日々是成長

~Now And Here~

論理的なプレゼンがある段階から伝わらなくなる理由

企画会議なのどで、ものすごくきれいなパワーポイントを作って、 論理的にはお見事!と言うくらいに精緻に考えられたプレゼンも 時に伝わらないという時がありますね。 「ん~論理的にはそうなんだけどさ。なんか、違うんだよね」 以前、私もそのようなフィードバックを受けたことがあります。 え?なんで?誰も疑いよう無いでしょ?これだけ証拠があるでしょ? と、思うわけです。 でも、そのプレゼンは、その場に『共感』をもたらしていない。 では、共感の生まれるプレゼントはどういうプレゼンか? そもそも、共感とは何か? 共感が生まれるとき、実は逆説的なプロセスが起こる。 『私のことを理解して!』 との思いで、共感を得ようと思っても、共感はうまれにくい。 でも、こちらとしては一生懸命だから、なんで伝わらないのか?と悩み、 誰も、自分のこと分かってくれないと落ち込んでしまうのです。 共感を得るためには、あなたのことを知りたい!とか、あなたに共感したい! という思いが必要で、そのスタンスでプレゼンに入ると、実は相手から共感を してもらえるという逆説が起こります。 この感覚は、様々な人がお持ちではないでしょうか? 論理的なプレゼンが悪いわけではなく、論理はもちろん必要です。 ただ、論理だけでは駄目だと言いたいのです。 なぜなら、論理的なだけのプレゼンは、先ほど言った、 『私のことを理解して!』 というプレゼンだからです。 これだけのデータがあります。 これだけの証拠があります。 今回のケースにこれらが当てはまります。 ほら、私、よく調べたでしょ?誰も疑いようが無いでしょ? ね?私のこと理解してくれるでしょ?だから、この企画やらせて! と、心のなかで叫んでいるのです。 だから、「ん~論理的にはそうなんだけどさぁ」となるわけですね。 ビジネスには、人間の心が作用します。相手の立場や思い、時には精神状態すら考慮して プレゼンをしないと伝わらない。 伝達とは、伝え達する。 そのプレゼンが、論理的がどうかは、聞き手が決める。 論理に裏打ちされた、共感を生むストーリーを描く。 その事を、プレゼンに乗せる。 その必要性があります。 僕達の目指したい世界ってここじゃないですか? そういう世界にいく為には、これだけの人が、こんな風に関わって、 時にはこんな困難もありながら、でも、この役割分担で乗り越えていく。 その先には、きっとこの世界が見えてきませんか? というように、物語として語る。 前述のとおり、最高のストーリーを共感のストーリーとして語ることができたなら、 論理と物語の融合された素晴らしいプレゼンになるはず。 その事を、企画担当者は知っておく必要があります。 ちなみに、私は、部長からよく、 『このプレゼン、美しくない!』 と言われました。 そんなフィードバックあるか?とその頃はよく思いましたが、 今では分かります。 『私を分かって!』というエゴ丸出しのプレゼンで、 誰の共感も得ない。そんなプレゼン確かに美しくないですね。 場に共感を生む、ストーリーを、自分の言葉と覚悟で語れるか? その力が、企画担当者には必要なのでしょう。