- 蛇と十字架/安田 喜憲
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東西の宗教観を勉強する上で、とても参考になる一冊。
私たち日本人は、多神教国家。草木にも神が宿ると信じている民族。自然と共生していく私たちにとっては、蛇が神聖なるものの代表であった。
蛇の外見が、男根に似ており、生命力エネルギーの源とみなされた。
脱皮をすることから、生命の再生、更新の象徴とみなされた、
猛毒で一撃のもと相手を倒すことから、人間の力を超えた恐ろしい力を持つ存在
として、崇められた。
一神教国家は、砂漠の宗教。
森がないため、人々は天を仰ぐ。
砂漠の中のオアシスに導いてくれる天上の神を崇める。
その代表が、十字架に象徴されるキリストだというわけだ。
風土から、その土地の宗教が生まれてくるというのは、とても興味深い。
こういった前提をもとに、歴史や、現在の資本主義社会を
見つめていく必要があるのかもしれない。