久しぶりに日経ビジネスを読んでいて、興奮しました。
ベイシアという総合スーパーマーケットを知っていますか?
私の実家の近くにもあるのですが、その安さの秘密はこんな所にあったのかと思いました。
やはり、経営は、いや経営に限らず、仕事というのは
「こだわり」
や
「越えてはいけない一線」
を、どれだけ守りきるか?が大切なのではないかと思います。
ベイシアの安さのための戦略は、次の6つです。
1、PB商品
2、出店基準
3、週間毎の売り場刷新
4、ウォルマート流の物流
5、決済は現金のみの
6、パートさんにも報奨金
です。
1、徹底的な低価格PB商品。
業界では、PB商品とは、粗利を稼ぐもので、PBで30%の粗利を出すそうです。しかし、ベイシアの場合は、粗利率10%に設定し、徹底的に安さを追及します。
中身はNBで、パッケージだけPBという商品もあるようで、工場の休憩時期を利用して、PBを同じ生産ラインで作ることで、コスト削減の工夫をしているそうです。
社員のコストに関する意識も高く、接待や贈り物は一切受け取らず、そういうことをしてもらうなら、代わりに価格を下げるように要求します。安さを追究するという同じ志を持つ業者と組んで商品開発を行うという姿勢を持っています。
2、出店戦略
郊外に出店をし、多層階ではなく平屋建ての店舗を作ります。不動産分配比率を19.5%程度。業界は30%程度だそうです。
不動産開発は外注ではなく、自前で行っています。物件の選定の際には、商品部や販売部の社員が参加することもあります。
年間の新規出店は、既存店の一割程度、投資回収は5年を超えないように設定しています。
3、一週間毎の売り場刷新
「在庫は氷水」解けないうちにすばやく売り切るための工夫をしています。
ベイシアの在庫回転率は14.7回、イオンが10.8回だそうです。
販売効率改善部という部署を設けて、不振部門が無いかを随時チェックし、てこ入れに当たります。
4、ウォルマート流の物流
直物流を行っています。通常は、メーカーが作った商品をメーカーの倉庫に納め、その後問屋に卸し、問屋から小売店に納めれられてきます。
ここで中間マージンが発生するため、そのコスト削減の為に、メーカーからの直物流を行っています。
5、決済は現金のみ
手形を発行するという事は、その分の利息も発生してしまい、その額が価格に転嫁されてしまいます。そうならないために、現金で決済を行います。
現金での決済なので、取引業者からの信用も厚くなります。
会長室には、今後一切手形を発行しないという戒めの為に、最後に発行した手形を飾ってあるそうです。
6、パートさんにも報奨金
パートさんにも結果を出した人には最大5万円の報奨金があります。これも一つの働くモチベーションになりますね。
ベイシアのパート比率は、90%。業界水準は80%だそうです。
人件費比率が下がれば、その分価格も下げていく事ができます。
これらのこだわり、超えない一線を持っているからこそ、安さを維持し続けられるのだと思いました。
自分の仕事において、これを実現するために、これをこだわっている。この一線だけは超えないようにしている。
というものがどれだけあるだろうか?
そのことを、目を閉じて深く考えました。