「自分事」と「自分の事」
「の」が入るだけで、全く違った言葉になります。
自分事として物事を捉えなさい。とよく言われます。
自分事として捉える時、ある逆説が生じます。
自分事として捉える時、
自分の価値観、判断基準、行動指針を通して考えてはいけないのです。
相手の立場、状況、精神状態になって、相手と同じ視線に立って物事を考える事が、
本来、自分事として捉える事です。
その時、「自分の事」は考えません。
「自分の事」と考えてしまう時、周りは完全に切り離されてしまいます。
それは自分の責任です。
リーダーが部下をかばう時によく言う言葉です。自分事として捉えているようで、自分の事にしているだけです。切り離された部下は納得いかないまま苦しみます。
自分の事とは、割り切り。自分のせいにして、楽になろうとしています。
自分事とは、100%捉えられない相手の気持ちになろうとする挑戦。
時には答えのない問い。
だから、判断しつつも苦しい。相手の行動に最後まで責任を背負う覚悟が必要。
でも、世の中、自分事と思っていて結局、自分の事と考えてしまっている人が多いのではないかと思います。