外食のアルバイト採用の常識その2
パターンシフト
パターンシフトというのは、曜日と時間のパターンを決めたら、それを守って働いてもらうという約束事です。
例えば、月、水、金17:00~22:00というパターンを作ったら基本それを守ります。
もし、そのパターンを崩した休み方をする場合は、自分で代わりを見つけなければなりません。
これは、アルバイトメンバーにとっては負担です。
しかし、外食産業はじめサービス産業というのは基本的に皆さんが休んでいる時に働くものです。それは、アルバイトメンバーも同じです。盆暮れ正月は休みたい、イベント時には休みたいという要望は誰しも持ちます。
そのような理由で休まれては、シフト組みができなくなるので、パターンシフトを守ってもらうという約束でお店を運営します。
これは、言ってしまえばこちらの都合です。強制力を働かせて、パターンは守ってもらうとしています。
最近の労働観から言うと、パターンシフトは嫌われます。
「自由に働きたい。」
「自分の都合は優先したい。」
そのような考えを持つ方が増えてきました。
しかし、またここで現実に起こること申し上げます。
自由シフトで出していたメンバーがパターンシフトで出してくる。
このことが起こります。
ではなぜ、パターンを嫌っているメンバー、自由に働きたい、しばられたくないというメンバーがパターンシフトを出してくれるのか。
その答えは一つだけ。
この店長と一緒に働きたい。
この理由です。
この店長の言うことなんだか信じてみたい。
この店長といると学べることがたくさんある。
この店長なんだかわからないけど協力してあげたくなる。
こういった気持ちがあるから、自分の休みたい気持ちを抑えてシフトを守ったり、もっと言えば、お店のシフトが苦しい時に協力してくれたりするわけです。
最初は「自分都合で」とか、「縛られたくない」などと思っていたメンバーもお店の事を考え、他のメンバーの事を思い、自分のシフトに対して責任を持つようになります。
その意識を変えることができるのはやはり店長です。
店長の基準以上にお店の基準は上がりません。
店長が、自分の店に対する思いを常に語り続け、それがメンバーに伝わるのならば、自分勝手なことを考えるメンバーはいなくなります。
お店は1人ではできません。
店長1人ではいいお店はできません。
だからこそ、店長が自分の思いを伝え、メンバーに協力してもらわないとシフトは組めないのです。
店長の思いが伝わらない店は、どんなにパターンシフトの縛りがあろうとも、アルバイトメンバーは自分の都合を掲げて休みます。
店長の思いが無い店は、アルバイトメンバーは自分の予定を削って協力したいと思ってくれません。
店長から学ぶものが無ければ、アルバイトメンバーはついてきてくれません。
よって、店長はお店で一番人間力の高い、基準の高い存在であり続けなければなりません。
常に成長意欲を持ち、理想を求めてがんばる姿
背中を見せる。
その事をしていく必要があります。
自分は背中を見せられているだろうか、自分がお店の基準として振舞えているだろうか。
その事をもう一度、振り返ってもらいたいと思います。