日々是成長

~Now And Here~

要素還元法の限界

ある全体を細かい

「部分」

に分けて、分析しその部分の分析結果を

「総合」

して全体を把握する。

そのやり方には、限界がある。

全体を分割した時に、部分と部分を繋いでいる

「大切な何か」

が失われてしまう。

確かにそうです。

以前にある先生とあった時にこんな事をおっしゃられていました。

一つ一つの、対策は正解。

だけど、それで全体を見ると不正解になる。

何の事だか全く意味が分かりませんでした。

でも、やっと分かりました。

田坂先生はこんな事をおっしゃっています。

フナを解剖する。

様々な臓器に分けて、その臓器の勉強する。

解剖後に、どんなに上手にその臓器を縫い合わせても、そのフナは二度と生命を戻す事はない。

分割すると大切な何かが失われてしまう。

売上が上がらない。

仕入れ、生産、営業、販売に業務を切り分けて分析する。

仕入れが、もっと安く仕入れないから悪いんだ、

生産がいい商品を作らないから悪いんだ、

営業が顧客に魅力的に説明できないのが悪いんだ、

販売体制が崩れてきたから悪いんだ、

これらの個々に、対策を打ったとしても、全体としては正解ではないかもしれない。

安く仕入れるために品質を落とそう!○

いい商品を作るために質の高い部品を使おう!○

営業研修を行うために外部のコンサルタントを雇おう!○

販売体制を強化するために人員補強をしよう!○

個々の対策はいいのかもしれない。

でも、全体でこれを判断するとなんともばらばらになる。

これが要素還元分析の限界なのだろう。

全体性、大局観、有機的な繋がり。

こういったものを重視していかないと組織として成り立たない。

私達は、組織のあり方について、パラダイムシフトをしていかなければならない。

なぜマネジメントが壁に突き当たるのか―成長するマネジャー12の心得/田坂 広志
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