マネジメントの本質とは、矛盾との対峙である。
田坂広志さんの言葉です。
確かにそうだと思います。
一番簡単な例を挙げると、
短期戦略と長期戦略。
短期的利益だけ求めても、 長期的にその利益を上げられなければ意味がない。
長期の戦略を考えても、 短期的にも利益的が上がらないのであれば、先は無い。
この絶妙なバランスを取るのが、マネジメント。
外食で言うと、スピードと丁寧さという視点がある。
あまりに丁寧に作っていると、 時間がかかってしまってお客様をお待たせする。
あまりにスピードにこだわると、 盛り付けにこだわりが無くなり、雑な料理になる。
スピードと丁寧さを両立させるバランスを取る努力をする。
安さとおいしさというのもそう。
安さを追求すると、陳腐な食材を使わねばならなくなり、 おいしさは追求できなくなる。
おいしさを追求すると、高い食材を使わねばならなくなり、 多くのお客様に召し上がっていただけなくなる。
安さとおいしさのバランスをとる努力をする。 安くかつおいしいものを提供できる工夫、努力をする。
商売をやる事自体が矛盾との戦いですよね。
お客様のことだけ考えるなら、無料提供すればいい。 でも、それでは企業は続かない。
だから、お客様が納得し、企業が利益を出せる最大の値段をつける。 もっと、言えば、生きている事自体矛盾なのかもしれませんね。
だって、どうせ死んじゃうから。
死ぬと分かっていて、でも一生懸命生きる。 期限のある人生を一生懸命生きる。
みんな、矛盾と戦っているんだなぁ~