「権力と権威」
どちらも「人を統率する力」という共通点を持ちます。
では、相違点はなんでしょうか?
その力に対して、統率される側がどのようなモチベーションがあるかという所に違いがありそうです。
権力とは、よく「権力を振りかざす」と言うように地位の高い人間が、その力を使って、圧力を掛けて、人々を統率するというような意味があります。
権威は、「権威ある人についていく」というように、その魅力自体に人がついていくという力があります。
父親がよく「人を引っ張るというのは、権力で引っ張る人と権威で引っ張る人がいる」と言って↑のような説明をしてくれました。で、「お前も権威ある人を目指さないとダメだぞ」と言われました。
確かにそうだよね。世の中、自分の権力が自分の魅力と勘違いしている人結構多いと。皆がついていくのはその人自身の魅力じゃなくて、権力持った人だから仕方なくついていっている。権力がなければその人なんてただの人。
中国の故事に「虎の威を借りたキツネ」とう言葉があるがまさにその事だね。後ろ盾が無ければその人には何一つ残らない。権威のある人は、その人がそこにいるだけで人が集まってくる。つまり、その人自身に十分魅力があるのだ。
私が、外食で店長をやっていた時代に いつも思っていたことは、アルバイトメンバー達は果たして、僕が店長だから、言うことを聞かなければならないと思っているのか、僕という人間自身の言葉に対して何か期待をもってくれて、少しでも協力しようと思ってくれてい言うことを聞いてくれているのか。
それが分かるのは、やはりその店の店長を辞めた時。
店長をやっていて一番嬉しい瞬間は、お客様に対して最高のサービスをできた時・・・。実はそうではない^^;。異動が決まって、その店を離れて新しい店の店長を務める。そのお店に、以前店長をやっていたお店のメンバーがご飯を食べに来てくれる。実はそれが一番嬉しい。
この瞬間に、「あ~確かに僕はあの店の店長だったんだな」と実感できる。少なくともこの子達は、自分が店長という立場だから言うことを聞いていたのではなく、僕の言うことに少なからず期待をしてくれて、耳を傾けてみようかなと思ってくれていたのだろうと思える。
これから生きていく上で、権威のある人間になりたいと思います。いづれ、歳を取れば地位も上がって権力もつくのかもしれません。しかし、そんなもの振りかざして満足する人間にだけはなりたくないと思います。
いつでも自分自身の魅力勝負。みなが私の言うこと自体に期待を持ってついてきてくれるような、そんな自分になりたいと思います。その為にも、日々努力を怠らず、魅力ある人間になろうと思います。