|-【仕事論】

【シナリオプランニング】最も影響を与える2軸は、あなたの志

MBAの授業でシナリオプランニングという授業を取りました。
明日から4月ということもあり、今年一年度をどういう年にするかというところで、
事業計画をたてるタイミングでもあります。
そこまで大げさでなくても、この一年をどんな年にしたいか?
ということは、どなたでも考えることでしょう。
シナリオプランニングという手法では、いろいろと小難しい方法論があるのですが、
明日から使えるくらいの簡単な箇所だけ抽出すると、
最高のストーリーと最悪のストーリーを描く。
ということは、すぐにでもできます。
例えば、私は外食店長を務めていました。
外食で一番忙しいのは12月です。
12月の第三金曜日。
まさに、決戦は金曜日なわけで、年間での最高売上をたたき出します。
この一日の営業を最高の営業にするために、日々店作りをしていくわけです。
最高売上を生み出す営業とはどのような営業か。
仮に、150万円の売上を目指すとします。
お客様には何名来てもらわなければならいない?
その時の客単価はいくら?
席効率はどれくらい?
席回転率はどれくらい?
宴会と一般のお客様の構成比は?
ドリンクの出数はどれくらい?
食材の発注はどれくらい?
事前の仕込みはどれくらい?
という論理的な計算をしますね。
そして、そこから人員計画と教育計画、販売促進計画が練られます。
その日までに、何名の人員が必要だ。
各スタッフにはこれだけの作業ができるようになっていなければならない。
お得意様にこれだけの販促をしておく必要がある。
ドリンク券の準備、宴会パンフレットの準備等々。
ここまでも、論理的な計算ですね。
論理と直観。最高の状態を描いて論理的な算段を立てる。
ここまでできて、では採用費はいくら位必要で、教育コストはこれくらいで、
販促費としていくらほしいと稟議をあげる。
それだけで、上司はOKを出してくれるか?
きっとこう言います。
ん~論理的に正しいのは分かる。
でも、本当にできるのか?
いくら論理的にプレゼンが出来ても、企画が通らない瞬間とはこのような状態。
そこにストーリーが見えない。
論理が飛躍していても、ワクワクドキドキできるストーリーがあるか。
150万を売る店。
その店は、開店は17:00。16:50には開店は今かとお客様が並んでいる。
開店から10分既に、200席のお店は満席だ。
この店はとても特徴的。17:00~19:00は地元の老人会の方や年配の夫婦が食事中心に
お越しになる。焼き鳥や焼き魚が人気のメニューだ。
19:00を過ぎれば、サラリーマン層。仕事帰りの疲れを癒す一杯が楽しみ。
宴会も始まった。人気のグレープフルーツサワーは生搾り。宴会に向けた飲み放題用の
準備は万端だ。
終電近くになると、今日一日もよい日だったと笑顔でお帰りになる。
そんなころ、イベント帰りの若者や、美容理容関係の方達が深夜の店内を賑わす。
カクテルが大人気なので、その為の準備が必要。イベントや仕事終りでお腹がペコペコ。
鉄板モノの肉料理やチャーハン、唐揚げやお好み焼きがバンバン注文される。
そして、本日の営業も終わっていく。
メンバーはこうだ。ホールチーム。店は10分で満席。ウェイティングのお客様に気を使う。
お茶やメニューを渡してお待ち頂く。せっかく来ていただいたお客様。絶対に帰さない。
そのつもりで、フロント業務に当たる。
宴会を対応しているスタッフは、シメの雑炊を作って差し上げる。
キッチンメンバーは、宴会対応のためのシートを管理しながら、料理をタイミングよく出していく。
宴会以外のお客様にも、遅延を起こさないためのスタンバイは万端だ。
ホールには元気な声が反響し、キッチンメンバーは互いに声を掛けあってフォローしあう。
そのような協力体制の中、お客様全員に笑顔で帰っていただくための営業を目指す。
最高のストーリの一部を紹介したが、最悪のストーリーも同時に作る。
そして、このような営業を12月の第三金曜日にするためには今何が足りないのか?
足りないものを埋めるためにどのようなことをしていくか?それが行動計画になっていく。
自分が主体的に描いたストーリだから自ずと力も入る。
論理的なモデルに、魂が入る感覚だ。
これがシナリオプランニングをしていて一番楽しい部分だ。
よく、シナリオを考えるときに二軸を立てなさいと教えられる。
軸を十字に切って、4象限で考えるのだ。
軸はいくらでも作れる。
お客様満足度
従業員の業務習熟度
宴会構成比
席効率
販促活動の重視度
例えば、席効率がいいため売上が上がるが、お客様満足度は高くなければそれっていいの?という話になる。
そして、重要なのはこの軸をどう決めるかだということ。
MBAの授業ではいろいろと言われるが、私の主観としてはこうだ。
あなたが仕事をしていく上で最も影響のある2軸を切る。
そして、それはあなたが仕事をしていく上でこだわっていること、
もしくは、譲れないものだ。
誰かに与えられた軸でシナリオを描いても、全くつまらないし、
その仕事に覚悟は定まらない。
多少の論理の飛躍はあろうとも、自分がやり切ると決めた、
世界観の中で仕事をするほうがよっぽど成果が上がる。
以前、ある学習塾でこの二軸で切った。
理念浸透(理解)度とこどもとの距離。
もちろん最高の状態は、理念浸透度が高く、こどもとの距離が近いこと。
最悪の状態は、理念浸透度も低く、こどもとの距離が遠いこと。
そして、いくらこどもとの距離が近くても、理念への理解がなく、
教室長が、エゴで教室を運営していたら、全く意味がなく、
理念浸透度が高くても、こどもとの距離が遠ければ、本当に浸透してるかも疑問だが、
理解しているが実践されていないという状態もしくは、やり方が分らないということになる。
私は、この二軸が完全な主観で大切だと思い、この二軸でシナリオを作り、
実践をした。
ある人にとっては、保護者との信頼関係が軸かもしれない。
ある人にとっては、こども達の成績向上度かもしれない。
ある人にとっては、こどもとの面談回数かもしれない。
何が軸になってもいい。
重要なのは、あなたの『志』が軸として設定されているかだと思う。
誰かに設定された軸の上でシナリオを作ってもワクワクもドキドキもしない。
自分が考えて、こういう世界を作りたいと思えるからこそシナリオは単なる絵から、
現実へと動き出す。
論理的に組み立てながらも、論理を超えた物語を語る。
その物語が、メンバーからの共感を生むとき、
一人ではできない大きな目標も、
仲間と力を合わせて、達成へと向かっていく。


2011-03-31 | Posted in |-【仕事論】No Comments » 
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