|-【映画】

悪人~各々に、各々の真実がある~

『悪人』
最近観た映画の中では、一番よい映画であったと思っています。
あまりにも良かったので、原作の文庫本も買い、
現在通勤時間などで読んでいます。
主人公が、人殺しをしてしまいます。
その主人公の中の真実。
殺された女性の中の真実。
殺人犯の主人公を愛した女性の真実。
被害者家族の真実。
加害者家族の真実。
各々が各々の中にある真実が映し出されてゆき、
何が本当の悪なのだろう?
社会通念というものさしで裁かれた悪は、
結局、結果しかみていなくて、プロセスやその時の人の気持は
無視されてしまうのではないかと思ってしまうくらい、
様々な事を考えさせられ、映画を観ながら各々の心情を
受け止めるのに正直苦しくもなりました。
以前、仕事の場面において、
『できない約束はするな』と部下に諭したことがありました。
それは、自身の経験からでもあります。
こういう結果を出します。と宣言をし、
その目標に向けて、寝る間も惜しんで、休みを返上して、
身体を壊しそうになりながら結局達成できなかった
という経験があります。
そして、クライアントからは、『出来なかったではないか』
と言われ、私は結果として『嘘つき』になってしまいました。
どんなに頑張ったという私の中の真実があろうとも、
結果は結果。
この現実を目の当たりにして、
できない約束をしてはいけないと学びました。
私の部下も、すぐに「やります。できます。頑張ります」
と言って、結局期限に間に合わなかったり、途中でフォローを入れたり、
ということが続きました。
私は、君がどれだけ頑張っているかを知っているよ。
でもね、君がどんなに頑張っても、できなかったら
『できなかった』と評価されてしまうんだぞ。
だから、できない約束はしてはだめだ。
そういう話しをしたことを思い出しました。
遅刻をしてしまう部下、
無断欠勤をしてしまう部下、
同じ過ちを繰り返してしまう部下、
その結果だけ見てしまえば、許されない事かもしれませんが、
どうしてその結果を産んでしまったのかという背景を見てあげる事も
必要であると思っていました。
周りから見れば、『何やってるんだ!』と言われてしまうことも、
彼らには彼らなりの真実があり、好きでそうしてしまっているのではない
ということを思うとき、その彼らの真実を受け止めてあげようとの覚悟が生まれます。
人は十人十色。
人それぞれに、それぞれの真実がある。
その真実を見つめてあげること。
受け止めてあげること。
単純に社会のものさしでは測れない現実があること。
その事を認識しなければならない。
『悪人』を観ながら、その事を思い出しました。
ありがとうございました。
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2010-10-29 | Posted in |-【映画】No Comments » 
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